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非密封RI取扱施設

加速器

(文責:K.Y, 2018/1更新)

●高エネルギー電子線照射施設(4~16 MeV)

 電子線型加速器(ライナック)を利用して、4~16MeV の高エネルギーの電子線を照射することができます。 10MeV のエネルギーで、平均ビーム電流 20μA が標準的な条件です。 ビーム径は約 10mmφですが、電子線スキャナー(振れ幅 30cm)とコンベアー装置を装備しており、 比較的大きい試料に均一に照射することができます。 これにより1分間で 4kGy の照射が行えます。

 電子線を直接照射する他に、制動放射により発生する高エネルギー X線、 さらに光核反応により発生するパルス状の中性子線の利用も可能です。 また逆に、低エネルギーの照射(6MeV以下)では中性子が発生しないため、 ターゲットが放射化せず、管理区域外での取扱が可能です。
この電子線形加速器を用いて、 材料の照射効果の研究、パルス励起した物質の過渡的な変化を調べる研究、 超微弱ビームの発生と利用、新しいラジオグラフィ法の開発研究などが行われています。

●低エネルギー電子線照射施設(60~600keV)

 コッククロフト・ウォルトン型電子線加速器を用いた照射施設で、 最大ビーム電流 500μAでの空気中照射が可能です。 低エネルギーであるため、フィルム状の試料や物質の表面処理に適し、 大面積の試料に対して均一な照射を行うことができます。
 この電子線加速器を用いて、高分子の架橋反応を利用した改質の研究や商品開発、 半導体や人工衛星に使用する新素材の耐放射線性の研究、食品の表面殺菌の研究、 ガラスの表面着色の研究等が行われています。

●ディスクトロン型イオンビーム加速器

 2012年に大阪府立産業技術総合研究所より譲り受けた加速器を現在整備中です。 加速電圧は 1MV未満(950kV)で、放射線管理区域内ではなく、 通常の実験建屋に設置が可能となっています。
 加速イオンは H, He で、RBS 分析と、PIXE 分析が可能です。 また、ビームの二次元スキャンにより平面分析が可能です(イオンビーム径≧1μm)。

​第1線源棟 設備紹介

ライナック制御盤

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